モノクロ写真の魅力


小学校時代の友人がモノクロ写真を撮っている。
http://yamayam.exblog.jp/i6


とても新鮮。カメラっていいなあと思う。彼が撮っている写真の中には
自分がこの目で見たのと同じ風景が何枚かある。でも、自分の記憶と彼
の写真では、風景が語りかけるメッセージがまったく違う。


深みがあると思う。風景がなにかを語りかけている。この物語性がカラ
ー写真との違いだと思う。同じ情景を撮った場合、カラー写真が見せて
くれる風景は、人の目に映っているものと極めて近い。しかしモノクロ
写真は、同じ構図でありながら、色がない。そこに見る人の想像力が広
がる余地がある。


そこに惹かれるのではないか。逆にいえば、モノクロ写真の方がモチー
フはもちろん、ライティングやアングル、フレーミングがシビアに問わ
れるのだろう。誰が撮っても同じように深みのある写真になるわけでは
ないのだと思う。


そう考えれば、モノクロ写真は、それを撮った人の意識の流れを後追い
して読み解くおもしろさもあるのかもしれない。なぜ、彼はこのモチー
フを狙ったのか、なぜこのアングル、フレーミングなのか。そんなこと
を考える楽しみがある。


もちろん、一種ノスタルジックな色合いがあるのも、モノクロ写真に惹
かれる理由だろう。


目に見える風景をそのまま切り取ってくれるのもカメラ。
レンズを変えてみたり、モノクロにしてみたりして、人の目には決して
見えない風景を見せてくれるのもカメラ。
カメラってなかなかおもしろい。




昨日の稽古: