携帯が常時接続になるとき


一ヶ月たった4200円


24/30メディア(24時間・30センチ以内にあるメディア、要するに携帯のことですね)を、つなぎっぱなしにしたときの料金である。


au by KDDIパケット定額制なら、これで常時接続である。定額制というのは、イコール常時接続ってことだ。しかもauなら通信速度は最大で2.4Mbpsもある。これって一昔前のADSLなみですよ。


ということで、まだあまり注目されていないのだが、少なくともauユーザーなら、携帯での常時接続が現実のものとなっている。もちろん他のキャリアでも似たようなサービスがある。


ここで少しPC、通信インフラ、インターネットの普及からライフスタイルの変化までの流れを振り返っておこう。


ネットが普及する前は、パソコン通信があった。たとえばニフティとかBIGLOBEとかのサーバーを介して、会員同士がテキストベースでコミュニケーションする。それはメールであったり、フォーラムであったりするのだが、閉じたマニアックな世界である。とはいえライター、プランナーをしている身にとっては、とりあえず原稿や企画書をメールで送ることができるのは、とてつもなく便利になったなあと思った。


続いて、ネットが少しずつ普及し始める。


しかし電話回線での接続がメインであり、速度遅い(なんて、当時は気にしなかったが)、使えば使うほど電話代がかかる(これは、かなり気にした)ということで、チャチャッとアクセスして、必要なメールや情報をサッとダウンロードしたら、あとは速攻接続やめぇ〜みたいな使い方だった。


そこからISDN(これで定額制が始まったのかな)、ADSL(定額制ですね)ときて、今や光ファイバー(超・高速・一日中つなぎっ放し)の時代だ。


これでワークスタイル(自分の場合ならフリーでやっているので、イコールライフスタイルということになるが)が、劇的に変わった。


その過程ではインフラだけでなく、ネット上で展開されるサービスが充実してきたことも大きく影響している。ヤフー、Amazon、日本なら楽天あたりからスタートした検索やeコマースなどに、さらに強力なGoogleも加わってきて、ホテルの予約も新幹線の予約もネット。時々チラシのデザインなどもするので、大容量のファイルを送ることができるサービスなんてのもあって、めっちゃありがたい。


しかも、こうしたサービスそのものは基本的に無料である。


その結果、起こったのは、個人的には『可処分時間』が増えたことだ。ネットを使うことで、いろんなことにかかる時間を節約できるようになった。これが大きい。自営業なんて時間=お金みたいなものだから、ものすごく大きい。


そこで携帯の常時接続である。


パケット定額制ということは、常時接続していいってことだ。もちろんつなぎっぱなしにしたらバッテリーが持たないし、通信料がかからなくてもコンテンツを使うのにお金がかかるケースが多い。画面だって小さいし、キーボードがないから入力するのもとても不便だ。


だから、今のところは携帯のつなぎっぱなしというのは、あまり現実的じゃない。


が、そんなものは、どんどん進化するのだ。パソコン・インターネットの世界でたとえば3年前がどんなだったかを考えてみればいい。しかも進化は加速する。だってつなぎっぱなしの世界に関しては、すでにパソコン・インターネットというモデルがあるのだから。


そこで考えるべきは、携帯が『24/30(24時間、自分の30センチ以内のところにある。って、これ誰もいってないのかなあ。とググってみたら、引っ掛かったのは私のブログだけだ。本当!)』メディアだってことだ。


そしてバッテリーがもたない、画面が小さい、入力が不便、いろんなコンテンツを使うのにカネがかかる、ことを考えてみよう。これらはぜんぶユーザーにとっての『不』である。不便、不自由、不都合………。


ということは、まずそれを解消することだけで、すっげー価値になる。つまりビジネスになる。さらには、今年はナンバーポータビリティ制度が導入されて、キャリア同士の顧客囲い込み競争が激しくなる。


携帯には、めっちゃビジネスチャンス、である。




昨日のI/O

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『はたらく青年/原田宗典
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S社・社長インタビュー原稿
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・立禅