ICOCA、ええか
京都〜東京なら1000円ぐらいの割引
エクスプレス予約のメリットである。しかも何号車の何番目のC席、といったきめ細かな座席指定が可能。もちろん携帯から予約できる。予約変更だって簡単だ。というわけで新幹線を使う機会が増えたのをキッカケに、エクスプレスカードを作った。本当はクレジット機能のついたカードをよけいに持ちたくはなかったのだが仕方がない。
このカードを申込む時には、一緒ににICOCAも作れるようになっている。なかなか巧みなやり方だなと思いつつ、この際どうせならと作ってみて、あらびっくり! これが実に便利なのだ。
自由業なるが故に、定期券などとは縁のない生活をしている。電車に乗る時には基本的にスルッと関西、もしくは現金を使う。できればいちいち小銭を出すのが面倒なので(お釣りの小銭がポケットの中でジャラジャラいうのもイヤなので)、たいていはスルッと関西で落ち着いている。ところがこれはJRでは使えない。しかも何のディスカウントもない。
切符を使わず、数千円を先払いしているのだからそれなりのメリットをバックしてくれてもよさそうなものだが、そういうのはまったくない。回数券なら10枚綴りで1枚分がタダになるというのにである。これがスルッと関西に対して、少し腹の立つことであった。が、まあ便利ではあるので使っていた。
ところがである。
知らなかったのだがICOCAは大阪の地下鉄でも使えるのである。おそらく近いうちに近鉄でも使えるようになりそうだ。最近近鉄では自動改札機の入れ替えをやっていて、新しい改札機にはICカードのスキャナー付いている。今のところは「ICカードは使えません」なんて注意書きが貼ってあるけれど、もう時間の問題だろう。
で、このICOCA、めっちゃ便利です。これが近鉄でも使えるようになれば、もう交通費として現金を持つ必要がほとんどなくなる。残り金額が少なくなってくればキャッシュレスでチャージできる。駅の自動券売機にカードを突っ込んで、いくらチャージするかを選べば終わり。代金はクレジットカードの口座からの引き落としとなるわけだ。
しかも0.5%から3%ぐらいのポイントがつく。ディスカウントがあるのだ。
それで当たり前やっちゅうの。もちろん、こちらだって便利さは享受しているのだけれど、みんながICOCA(その他非接触型ICカードを含む)を使ってくれれば、事業者サイドが得るメリットはめちゃめちゃある。
メリット、その一。切符を発券しなくて済む。つまりICOCAを使う人が増えれば増えるほど、鉄道事業者は切符発券コストを減らすことができる。いくら小さな切符とはいえ年間発行される量はバカにならない。そのコストは相当な額に上るだろう。これがいらなくなるというわけだ。坊主丸儲けである。
メリット、その二。磁気定期券ユーザーもICOCAを使ってくれれば、定期券読取り機のメンテナンスコストがいらなくなる。現状の定期券は磁気式なので、これを読取る際には、どうしても読取り機が汚れる。汚れは定期的にメンテナンスをしなければならないし、寿命もある。壊れもする。これが非接触型となれば、改札機のコストも減るだろう。
メリット、その三。定期券にしろ、スルッと関西にしろ、一定期間使えば使えなくなる。つまり再発行しなければならない。これには当然コストがかかる。ところがICOCAとなれば、カードを破損でもしない限りは、ずっと使ってもらえる。つまりお客様一人あたりカード発行コストはうんと小さくなるだろう。
これらのコストメリットを総合すれば鉄道事業者サイドが、総額でどれぐらいのメリット(=コスト削減効果)を得るのか。具体的な数字はわからない。わからないけれども、とりあえず景気よく値引きをしてくれたり、ポイントを気前よく還元してくれたりすることを思えば、相当なメリットがあることだけは間違いないだろう。
ということでICOCAなかなかよいではないかと思う。そして、これまた知らなかったのだが、このICOCA機能がどうもケータイに組み込まれているようなのだ。なるほどJRに乗る時に改札でカードではなくケータイをかざしている人がいたな、東京ではそういえば。
昨日のI/O
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『Think』
『日本の富裕層/臼井宥文』
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