メタボニーズを掴む難しさ


おカネを使いたくない人:54%

自分がメタボであると思いながらも、予防のためにおカネを使いたくない人が過半数を占める(マクロミル社の調査による/日経産業新聞2008年6月23日付1面)。ちなみに総合的なメタボ対策予算は、月平均で3790円となるようだ。前々回のエントリー(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080621/1214018716)で書いたように、これではメタボ特需など起こるはずがない。


一方では、かなり楽観的な予測もあったようだ。

特定健診・保健指導が4月に始まり、メタボリック(内蔵脂肪)症候群の該当者や予備軍が対象の保健指導で730億ー1400億円の新規市場が生まれる(日本政策投資銀行調べ・前掲紙)

との読みもあったわけだ。


仮に、自分が「メタボです。運動しなさい。減量しなさい」といわれたらどうするだろうか。フィットネスクラブに入ろうとは、まず思わないだろう。中学で卓球部に入った時から、とにかく走ることを強制され、自然に走ることの気持ちよさを実感するようになっているので、メタボなんか走ったらしまいやん、と考えるはずだ。


インターネット調査会社のマクロミルが実施した調査結果によると、自分がメタボだと思う人・思わない人のいずれもが、行っている(行ないたい)ダイエット法としてウォーキングを挙げている。ほとんど圧倒的な人気である(→ http://www.macromill.com/r_data/20080418metabo/index.html)。


では、なぜウォーキングなのか。


ここに、特に自分がメタボであると思う人の心理が出ていると思う。ウォーキングといえば、文字通り歩くことである。いろんなダイエット方法がある中で、おそらくはウォーキングこそがもっとも心理的ハードルが低いはずだ。


ジョギングはウォーキングより明らかにしんどい。筋力トレーニングなんて、もっときつい。食事によるダイエットができるのであれば、そもそもメタボにはならない。自転車・エアロバイクも、おそらくは面倒くさいだろう。ストレッチなら簡単でいいかもしれないが、たぶん単調すぎておもしろくも何ともない。


だからWiiFitが結構上位にランクされていて、実際に売れてもいるのはよくわかる話だ。今どきテレビはたいてい大画面液晶である。だから、リビングのテレビの前にはそこそこスペースがあるはずだ。WiiFitならおもしろいから飽きないし、いろいろ簡単に記録できるからモチベーションも続く。


だから、どう考えてもフィットネスクラブに行こうなどという選択肢が上位に来ることはあり得ないわけだ。ということは、このあたりの心理をうまく突いたサービスをフィットネスクラブが提供すれば、結構ニーズを取り込めるように思う。とはいえフィットネスクラブの多くが、既存のシステムにがんじがらめに縛られていて、新しいことをやると他の既存会員からクレームが出る(なんや、うちら損しているんとちゃうか!)ことを恐れるだろうから、結局は新しい展開は打ち出せないのかもしれない。


もし、そうだとしたら、ここはやはりカーブスforメンズが現実味を帯びてくると思うのだけれど、どうなんだろうか。



昨日のI/O

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昨日の稽古:

・腹筋/拳立て