数稽古の意味


回し蹴りと逆突き、あわせて800本


先日の稽古では、稽古時間のほぼすべてを全力でのミット打ちに費やした。中段回し蹴りを左右それぞれ50本×4セット、突きも同じく左右それぞれ50本を4セット。3人一組で回って、かかった時間が一時間半ぐらい。稽古場には、ひたすら「ビシッ、バシッ」という打撃音と気合いの声が響き渡った。


最初の右の中段回し蹴りで少し頭が痛くなった。あまりにも力を入れすぎたがために、もしかして頭の血管がどこか切れたのでは、と一瞬思った。それぐらい自分では全力のつもりだった。


右の回し蹴り200本をクリアした時点で、今度は頭が少しばかり朦朧としてきた。冗談抜きできつい。右が終われば次は左の回し蹴りである。左は得意なので、右よりも強く蹴れる(つもり)。強く蹴れるということは、体にはそれだけ負担がかかるということでもある。左の腰の後ろあたりがしこってくる。こりゃまずいとばかり順番待ちの間にせっせと柔軟体操をしてほぐす。


回し蹴りを何とかクリアできた時点で、相当に息が荒くなっている。タオルで汗を拭い、スポーツドリンクを飲み、深呼吸して息を整えようとしても息は上がったままだ。


休みなく突き200本に突入する。ノーマルな逆突き、下突き、右前に構えての順突き、最後にもう一度ノーマルな逆突きと50本ずつ突いていく。きつい。左でも同じバリエーションでやったところ、下突きのときに右の脇腹が痛くなった。水分を摂りすぎたことが原因か、あるいは下突きを変な形で力んで突いたことが原因か。原因はわからないが、とりあえず体を思いっきり捻れない。息はどんどん荒くなってくる。


結果的に、一番年寄りが一番時間がかかったようで、私がべったことなった。もう息絶え絶え状態、最後のストレッチはパスである。窓際にへたり込むように座り、みんながストレッチしている様子をボーッと眺める。呼吸はちっとも整わない。


ここまで徹底した数稽古をしたのは初めてである。


数稽古の目的は人それぞれにある。スタミナ養成、筋力アップ、根性をつけることも目的になるだろう。個人的には今回の数稽古で良いフォームを体に覚え込ませたいと考えていた。その昔、黒崎健時師範がどこかで次のように書いていた。すなわち「正しいフォームを身に付けたかったら、とにかく全力でその動作を繰り返すこと。もうダメ、というレベルまで自分を追い込むことができれば、そこで初めて余計な力が抜けて、良いフォームになる」と。


全力で蹴り、全力で突き続ければ、最後に力みが取れる。いかにも逆説的だけれど、納得できる話だと思っていた。その稽古をするチャンス到来とばかり、とにかく全力で取り組んではみたものの、残念ながら「これだ!」というフォームを体感するところまでいかなかった。


苦手な右の回し蹴りを特に何とかしたいと思っていたのだが、フォームは依然としてぎこちないままである。ミットを蹴り込んだ時の手応え(正確にいうなら足応えでしょうね)も左右で明らかに違う。悔しいがまだまだ、ということなのだろう。一体、こうした稽古をどれだけ繰り返せばいいのやら。


回し蹴りに逆突きと空手の中ではイロハのイみたいな基本技一つとってみても、なかなか上手くならない。奥が深いなとつくづく思う。



昨日のI/O

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