茶帯空手修業的

理に適った稽古

歩く時の足の幅を考えてみなさい 塾長の言葉である。自然に、きれいに歩ける人は骨盤の幅となっているはずだ。もし骨盤の幅以上に広がっていたり、逆に狭まっていたり、あるいは左右どちらかに偏った歩き方を長年続けていると、体のバランスが狂う恐れがある…

一期一会の心構え

これまでに三度、ある。 稽古をできなくなったことが、だ。三度とも膝蓋腱を痛めた。スクワットのやり方がまずかったのだろう。そして三度とも、朝起きると立てなかった。 なったことのない人にはわからないだろうけれど、これがほとんど冗談みたいな感じで…

老いとの闘い

歳を取ると愕然とすることがある たとえば、楽勝と思った腕立て伏せの回数をこなせなかったとき。あるいはジャンピング腕立てでどうがんばってみても、前へ進めなくなったとき。「なんでなん? 一体どうなったん?」と自分にがっくりくる。 空手を始めたのが…

折れない心

その女性は足首のじん帯を痛めていた 昇段審査二日前、護身の稽古をしているときに足首を変な方向に激しく捻ったのだ。次の日もまともに歩くことができず、審査に臨んでも正座できない状態だった。 それでも淡々と審査項目をこなしていく。基本をこなし補強…

武道とスポーツの違い

昨日、本部道場の稽古に参加させてもらった 何しろ初体験である。塾長直々の指導はときどき奈良に来られたときに受けているものの本部での指導となると話は別である。齢50前のオッサンであるにもかかわらず、かなり緊張して大阪まで行ってきた。 本部道場…

子どもが成長する現場

先週末の土日、恒例の夏合宿が行なわれた 少年部26名に、指導員が6名。今回は幼稚園の年中さん、年長さんがいる。一方で上は小学校6年生まで。ということで、行く前には幼稚園の子どもが稽古について来れるだろうかとか、お風呂や夜寝るときの世話はどう…

緊張と緊張と緩和

左手の中指が右手の中指の1.5倍ぐらいに腫れている 痛いよう(しくしく)。組手稽古で下段を蹴ってきた足に対して、手を開いて受けに行ってしまったからだ。相手の足があたった瞬間、嫌な痛みが走った。滅多に、そんなことはやらないのに。 たぶん相手の左下…

数稽古の意味

回し蹴りと逆突き、あわせて800本 先日の稽古では、稽古時間のほぼすべてを全力でのミット打ちに費やした。中段回し蹴りを左右それぞれ50本×4セット、突きも同じく左右それぞれ50本を4セット。3人一組で回って、かかった時間が一時間半ぐらい。稽…

不快の快化

武道とは不快の交換であり、不快を快化する鍛錬である このまま放っておけば不快耐性がどんどん低くなりそうな今の子どもたちに、何をしてあげれば良いのか。つらつら考えるに、武道の効用に思い至った。 いきなり話が飛躍するが、不快耐性を養うためには武…

なぜロッキーはドラゴに勝てたのか

今を遡ること約30年前 衝撃的な映画を見た。たぶんテレビでだったと記憶する。ちょうど体を鍛えなきゃ、鍛えるんだゴルゴみたいに、とはりきってた頃。その映画でヒーローは、早朝目覚めるとすぐに生卵を5個コップに割り、それをそのまま飲み干した。次の…

変わる=おもしろい

最速15.4秒、最遅12.3秒 百メートルと五十メートルの記録である。前者は大学一回生、後者は中一のときに計測された。今でこそ「空手やってます」なんて言ってるものの、小学生の頃は虚弱児といってもよいぐらいひ弱な子どもだったのだ。別に勉強ばかりしてい…

体を使う

体を動かすことと、体を使うことは違う ということが、よくわかった。昨夜の基本稽古である。たかが基本稽古というなかれ。これができない。そろそろ空手を始めて7年にもなろうかというのに、未だにいい加減にしか体を使えていない。 見たところ空手のよう…

極意を語るひと言

「武道的な空手に受け返しはない」 塾長の言葉である。先日、道場で複数を相手にした組み手稽古をやった。そのことについて支部長が掲示板に書き込まれた内容を見て、塾長からのひと言が昨日加えられていた。 深いなあとつくづく思う。もちろん「受け返し」…

目的は何か

稽古とは 「稽」の意味は三つある。とどまる、とどめる。かんがえる。そしてくらべる(『漢字源』より)。ついでに「古」の方も確認しておくと、ふるい、もしくはいにしえとある。 転じて「稽古」には、三つの意味がある。昔のことを考え調べる、学問、学習…

太ってやせる

「臀と胴が数センチ太くなったのにやせたといわれる。 体重は過去最高に近い」 陸上競技ハードルの為末選手の話である(毎日新聞2月7日)。これはおかしなことをと思うなかれ。この言葉には、もしかしたらこれまでの体の鍛え方を根底から覆す考え方、それで…

口伝の意味

上虚下実。立身中正。三尖相照 中国拳法ではこういった言葉で身体の使い方を伝授した。さすがにイメージ力の強い漢字だけあって、文字を読むだけでも何となく意味がわかる。これがことばの力である。ときに日本の古武道には、今の空手や柔道のような段位なる…

黒帯への道

一人目は、つかみ・引っかけなし 二人目は、つかみ・引っかけあり 三人目は、つかみ・引っかけ・タックル・投げあり 四人目は、スーパーセーフをつけての顔面あり/つかみ・引っかけなし 五人目は、顔面あり・つかみ・引っかけ・タックル・投げあり これが空…