マズメンはどうすればよいのだ!
今期唯一の視聴率20%超え
フジテレビ「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」の最終回二時間スペシャルの数字らしい。そしてこの番組が7月から9月の連続ドラマ視聴率争いで「山田太郎ものがたり」「ファースト・キス」を押さえて一位となった。
数字稼ぎに一役買ったのではとテレビ界でささやかれたのは、若いイケメンが登場したこと。相手役の小栗旬、生田斗貴はじめ、約三十人の男の子たちが出演。着替えやシャワーのシーンが毎回あり、半裸の姿を見せていたことにあるというのだ
(日経MJ新聞2007年9月24日「ヒットの現象学」)
う〜む、なるほど。オジサンたちだって若い女の子が着替えるシーンがじゃんじゃん出てくるドラマがあったりすれば、そりゃ見るかもしれない。そんなもんかと思いきや。イケメンにひかれているのはオジサンの対極におられるおばさん方ではなく、どうやら二十代の女性たちらしい。まあ、それも健全といえば健全である。
MJ紙によれば、この夏は急流を下るラフティングが二十代の女性に人気を集めていたという。しかも女性が集まったラフティングポイントは肉体を誇らしげに見せるイケメンがガイドをしているところだったそうな。
はあ〜、なるほど。なんとなくわからないこともない。もしかしたら少子化が進みすぎて、逆に「種の保存」意識の危機感が高まり女性本能が刺激されているのかもしれない。とりあえず「脱いでもすごいんです」的イケメンに女性が憧れを抱くのは、極めて真っ当なことだ(などと断言すると、後が恐いけれど)。でも、ハンサムで体もカッコいい男の子をいいなあと思うのは、基本的にごく自然なことだと思う。男性サイドからしても美人でスタイルのよい女の子をいいなあと思うのは当たり前ですから。
もちろんだからといって、じゃあハンサムじゃなきゃダメだとか、太っちょさんだったりガリガリ君が論外といった極端な話をしているわけではないの誤解のないように。女性に対しても同じですから。
ただ今の十代後半から二十代半ばぐらいまでの若い人たちを見ていると、どうも男性に弱っちそうな人が多く、逆に女性には伸びやかな人が多いような印象を受ける。あくまでも個人的な印象の話だけれど。たとえば若い男の子の多くは顎がしゅっと細くなっていてスマートな人が多い。そうではなくどちらかといえばエラがはっていてがしっとした印象を与える人は少ない。
体形的に見てもそうだ。みんな背が高くなってオマケに足も長くなっているんだけれど、そのせいでほっそりしたイメージが強い。たまに横幅あるなあと感じる男の子は、がっちりしているのではなくちょっと太り気味の人が多い。昔の日本男児のように短足胴長だけれど、がちごちしたタイプは明らかに減っている。あえていうならば、若い男性は肉体的に中性化が進んでいるのではないだろうか。
これに対して女性はどうか。これまたあくまでも個人的な印象に過ぎないが、女性の場合は足が長くなり、背も高くなり、それなりに出るところも出てきていて顔が小さくなってと、全体的平均的ににカッコよくより女性的になっている印象がある。ただし脚力がどうも大きくなる体に付いていっていないようで、ハイヒールを履いている子などは歩く姿がどうにも不格好だったりするのだけれど。
ということで「イケメンを脱がせれば数字が伸びる(前掲、日経MJ新聞)」などといわれたりするのは、体格が変わってきた女性に見合う男性が、彼女たちの身の回りに減ってきているためではないのだろうか。
これもまあ長い目で見ればおそらくは環境に適応しているからと考えられなくもないのだが、種の保存という観点から見れば男性の弱体化はあまり好ましいことではない。そこで現実の男性たちのひ弱さを本能的に感じとっている若い女性たちが、脱ぐイケメンに群がる、などということを考えてみた。
ちなみに同日付けの日経MJ紙には「オトコも勝負下着」と題して、なんと1着210万円もするダイヤモンドをあしらったボクサーショーツが紹介されていた。男だったら下着じゃなくて中身で(といっても決して変な意味ではいっているのではないので誤解なきように)勝負せんかいと言いたくなるのだが、さて。このボクサーショーツ、誰が買うのだろう。
まあいずれにしても今のように「イケメンじゃなきゃね」といわれるご時世に青春時代を迎えなくてよかったとマズメン/オジメンは思うのである。
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