お一人様はシングルタスク

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更新が滞り気味だ。ちょっとまとまった仕事を抱えているために身動き取れなくなっている。おまけに私用でも法事があったりでバタバタ。そんなときに限ってインタビューが週に３日連続で入ったりする。仕事をいただけるのは、ものすごくありがたい。なので、そのことに不平・不満などみじんもない。

ここで考えるべきはおひとりさまの仕事の進め方だ。

お一人さまこそ、超シングルタスクでやらなあかんとつくづく思うようになった。振り返ってみれば、昔はそんなこと当たり前だったのに、パソコン＆インターネットを仕事で使うようになって、ついついマルチタスク幻想に冒されていたようだ。

古い話になるが、昔はMacもシングルタスクだった。メモリーを増設してもせいぜい32メガしかなかった頃の話である。シングルタスクとはすなわち、一つのアプリケーションしか使えないということだ。今なら信じられないかも知れないけれど、昔はたとえばIllustratorを立ち上げているときにはPhotoshopを同時に使うことはできなかった。

これをもってシングルタスクという。だから写真にクリッピングパスを切って、イラレに持ち込んでレイアウトなんていう作業を行うときにはどうするか。いったんイラレを終了してフォトショを立ち上げ、切り抜きが終わればフォトショを終了して、またイラレを立ち上げて作業する・・・なんて信じられないような面倒なやり方をしていたのだ。

やがてマルチタスクの時代が来る。メモリーさえ積んでおけば、イラレモもフォトショも、ついでにQuarkXpressなんてコアなレイアウトソフトまで同時に使えるようになった。何となく作業効率がアップし、仕事が速く片付くようになった（たぶん、実際相当にスピードアップしたはずだ）。

そしてインターネットの時代である。最初は電話線接続、しかも通信料金が従量制だからとにかくメールを確認したら、すぐシャットダウンみたいな使い方をしていた。何か調べ物があるときには、できるだけテレホーダイタイムを使うとかね。それも夜の11時過ぎてすぐはアクセスが集中してつながらないから、明け方シフトでやってみたり。

ところが今や常時高速接続が当たり前、だからつながりっぱなしである。メールにメルマガ、MLなんかがばんばん飛んでくる。RSSリーダーにも新着情報がひっきりなしに届く。もちろん、中には緊急対応を要するメールが混ざっていることある。気になる。だからいきおいFirefoxをずっと立ち上げっぱなしにしておき、タブの一つにGmailを開いておく。Googleさんのサービスは誠によくできていて、Gmailから検索、カレンダー、リーダーなどがシームレスに使える。

ついつい、よけいな作業をしてしまう。だってマルチタスクの時代なんだから、いろんな作業を同時並列で進められないとね、などと愚かな考えに取り付かれて。

阿呆であった。

パソコンはマルチタスクかもしれないが人間さまは、どうがんばってもシングルタスクなのだ。特に何らかのアウトプットを要する作業に関しては、断固としてシングルタスクである。すなわち『一時にできるのは一つの作業だけ』、これが真理なのだ。であるなら、原稿を書いているときには、エディターだけを立ち上げておけば良いのである。

企画書を考えているときには、アウトラインプロセッサーだけでよいのだ。資料が必要なら、資料集めはそのためだけに時間を取ってしっかりやればよい。集めた資料はScrivner（これ、超便利です。ウェブページもPDFも画像も、もちろんテキストも一つに取り込んで原稿書いたり、並べ替えたりできるソフト）に、全部放り込んでおく。そして考える時は、考えることに集中sる。たとえ気になることがあったとしても、すぐにネットにアクセスしたりしない。

それぐらい自分で自分をコントロールしておかないと、ネットには「ついつい」を誘う魔の手が至る所にばらまかれている。

自分の仕事を分解して、どうしても自分がやらなければいけないパート以外は人に振る、なんてぜいたくなやり方は、お一人さまには不可能なのだ。であるなら、時間を切ってシングルタスクに徹すること。それがお一人さまの生産効率を高めるための最前の戦術である。

お一人様仕事術、その壱拾七
『お一人様は、シングルタスクを徹底せよ』

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昨日の稽古：富雄中学校武道場

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