ビジョンとプロセス
- 出版社/メーカー: ヴィジョネア株式会社
- 発売日: 2009/12/21
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このエントリーは、R+さんの『BBT on DVD E(月フルプラン)』についてのレビューです。3月頭から実に2ヶ月のフル参加、その第四回レビューの課題『鳩山首相への手紙』です。
鳩山首相にお願いしたいこと
先の衆議院選挙で民主党が大勝し、私は、この勝利で日本にも変化が起こるのではと期待しました。将来に希望が見えない閉塞状況に、風穴が開く予感がしたのです。子ども達が夢を持てる未来に続く道が、微かとはいえ見えたような気がしました。この道を閉ざさないでください。そのためには参議院選挙に勝つこと、単独で過半数を取っていただきたい。
事業仕分けが始まり、変わる兆しは確かに感じられました。ところが、それ以外の施策で「変化」はあったでしょうか。残念ながら郵政は、小泉改革以前の状態に逆行しています。以前の民主党の主張とも明らかに矛盾する状態です。
普天間問題についても「変化」を起こそうとした、首相の意気込みは感じました。しかし、現実の動きからは、問題解決に賭けるひたむきさが伝わってきません。民主党の掲げる理想と現実の動きの間に広がる乖離が、現状の最大の問題だと思います。
「言ってたことと、やってることが、まったく違う」のが現状です。この状態のまま放っておけば、参議院選挙では負ける。そうなると世界の中で日本だけ、時計の針が逆向きに動きかねません。それだけは何としても避けたい。
もとより、戦後半世紀以上も続いた前政権の後を継いでいるのだから、変化への抵抗勢力が強力なことはわかります。何もかもを一足飛びに変えることは難しいでしょう。であるならせめて、何が難しいのか、立ちはだかっている障害が何なのかを、ていねいに説明してください。
首相はオペレーションズ・リサーチの専門家です。さまざまな変数が絡み合って形成されている現状について、どんな変数があるのか、各変数は何に影響を受けるのかを解説してほしい。解説には、変数の一つとして「人の気持ち」を必ず組み込んでもらえるようお願いします。
その上で、民主党は、この先10年の日本をどう描こうとしているのか、未来の日本像を語ってほしい。教育、経済、財政、外交などの各課題にどう対処し、日本をどこへ導くつもりなのか、そのために私たちには何を求めるのか。具体的で実現の可能性を実感できるビジョンとそこに至るプロセスを、はっきりと示してください。
そして選挙に勝ち、新しい日本への道を拓いてほしい。
昨日のI/O
In:
『考えるヒント』小林秀雄
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