LGBTの感性とは


推定市場規模7兆円。


日本のLGBTマーケットである(日経MJ4月19日)。LGBTがなにかといえば、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダー性的少数者を意味する言葉である。


こうした人たちがどれぐらいいるのか、今のところ統計値はない。しかし潜在的には15歳以上人口の10%前後だという見方がある。ちなみに野村総研によればオタクの市場規模が約2,900億円、オタク人口が約300万人ぐらいらしいから、比べてみてればいかにLGBTマーケットが大きいかがよくわかる。
http://www.nri.co.jp/news/2004/040824.html


平成15年の統計では15歳以上人口は、約1億1000万人。そのうちの10%なら約1100万人となる。仮にこの試算が合っているとしても、人口数でみればオタクの約4倍。ところが市場規模はオタクの23倍にもなる。なぜだろうか。
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2003np/index.htm#05k3f-a


この謎を解くカギは感性にある。


たとえばエルトン・ジョンジョージ・マイケル、ジャンニ・ベルサーチ、フレディ・マーキュリー・・・。いずれもゲイであり、クリエィティブな才能に恵まれてもいる。クリエイターにゲイが多いというのは、確率的には当たっているのかもしれない。日経MJ紙の記事によれば、彼らは総じて鋭い感性を持っているとある。


ここにいち早く目を付けたのが、ゼイヴェルである。
http://7starventures.com/episteme/archives/2006/04/ohamas_dialogue_11.php


モバイルサイト『ガールズウォーカー』、東京ガールズコレクションなどニッチで誰もやっていなくて新しくてカッコいいことをやっているゼイヴェル(とまでいうと持ち上げ過ぎかもしれないけれど)は、なんと取締役が全員ニューハーフの新会社を設立した。なぜ、そんな会社を作ったか。詳しい説明はプレスリリースをみてもらうとして、おもしろいのは大浜氏のいう3Wayの視点だろう。
http://www.xavel.com/press/press52.html


すなわちニューハーフは、時には男性として、時には女性として、時にはマイノリティならではの「3-WAY」の感性と才能を持っているという。もちろんニューハーフには、そういう人もいるということだけれど、いわれてみればなるほどと思う。たいていの人は、男性なら男性として、女性なら女性としての視点しか持つことができない。もしも何らかの障害を抱えていれば、マイノリティの視点を兼ね備えることはあるかもしれないけれど、3つを同時に持つことは普通はまずない。


であれば、LGBTが一般に鋭い感性を持つ理由は、彼らの視点の多様性によるのかもしれない。単眼的なものの見方をしない、すなわちいつも複眼的な思考をすることで、見えてくるものは実に多い。これはクリティカルシンキングの大原則である。


仮にLGBTにそうしたモノの見方をする人が多いのなら、彼らが感度の優れたマーケットリーダーとなり得る可能性は高い。そしてマーケットリーダーの消費動向はといえば、価格志向ではなく感度指向である。安いからではなく、カッコいいからとか新しいから買うのである。ここがオタクとは違うところだろう。


さらにクリエイティブな才能(突き詰めれば、人とどれだけ違った視点を持てるかが重要なポイントになるのだけれど)を持っている人が多いのなら、LGBTは所得水準も高いと推測される。このあたりがオタクとの決定的な違いになるのだろう。もちろんオタクにクリエイターがいないという話をしているのではない。オタクの単眼性とLGBTの複眼性を比べれば、LGBTの方がクリエイターとしては有利だろうという話である。


日本が10年ぐらい(最近では5年以下かもしれないけれど)タイムラグで後追いをしているアメリカでは、LGBTマーケットは75兆円であり、しかも毎年二ケタ前後の伸びだという。もちろんこんな伸び方をしているマーケットは、他にない。LGBTマーケットは、数少ない伸びるマーケットの一つなのだ。


アメリカではすでにブレイクし、日本でもそろそろ本格化しつつあるLGBTマーケットが、次に開花するのはどこだろうか。すでに、そこに目を付けて動いているところもあるのかもしれない。




昨日のI/O

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『プレジデント』
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自立循環型住宅ラフ稿
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昨日の稽古:富雄中学校体育館

・コンディショニングトレーニン
・基本稽古(三戦立ち)
・移動稽古(組み手立ちでの移動)
・膝抜きの練習
・ミット稽古
  回し蹴りを早く
  回し蹴りを強く
  逆突きを強く
・受けの稽古
  回し蹴りの受け、前蹴りの受け、突きの受け
・組手稽古
  右だけを使って、左だけを使って、フリーで