コミュニケーション的

ことばの力

世界でただ一人、自分を客観的に見ることができる男 といえばゴルゴ13しかいない。そう信じていたのだが、実は世界にはもう一人、自分を客観視できる人がいたらしい。福田前(というのは、まだ気が早いのだろうが)首相である。 昨夜の辞任会見で、最後に…

選挙にYouTube

トータルPV1500万回 バラク・オバマ氏のビデオである。 ユーチューブには、オバマ陣営による動画が千二百本近くあり,そのトータル視聴回数は千五百万回に達する。これを支えるオバマ候補の動画作成チームは五十人。カメラマンだけでも複数が稼働し、いろい…

俺流マナー問題の本質

I, the, Jury. オレが掟だ! といったのはマイク・ハマーbyミッキー・スピレーンである。ハードボイルドである、カッコいいのである。などといっても「それ、だれ?」といわれることの方が圧倒的に多いわけだが、なぜかいま「俺流マナー」の押しつけが結構あ…

あなたも「メール中毒?」

1日に4回以上確認する人51% 米AOLの調査である。これによるとアメリカ人の約半数が、自分のことをメール中毒だと感じているらしい。 AOLは,13歳以上の米国人4000人の電子メール利用者を対象に調査を実施。「電子メール中毒状態と感じている」の回答は、…

情報の純度とは

「情報は上の階層を通るほど純化されるんだ」 大阪府職員で上の階層におられる方の発言らしい。先日、大阪府知事となった橋下徹氏は府の全職員にあててメールを発信した。府政に対する知事の基本的な考え方が記されたメールには、職員の考えや問題指摘などを…

フィルタリング、する?

保護者は支持が9割、子どもは解除希望が8割 親子で意見がまっ二つに割れているのが携帯サイトのフィルタリングだ。 保護者に携帯フィルタリングの必要性を尋ねた質問では、「当然必要だと思う」「やや必要だと思う」という回答が九割を超えた。 <中略> 一…

電縁の時代

かつては血縁と地縁があった いまは地縁が薄れ、新しい人間関係の有り様が生まれている。電縁である。電縁とは何かといえば、インターネットを通じて生まれる人間関係のことだ。とはいえこれは何もいまに始まったことではない。古くはパソコン通信時代から電…

漫才資本主義が潰す才能

チュートリアルの「ちりんちりん」、ブラマヨの「格闘技」 いずれもM-1グランプリを取ったときのネタである。いまもまだあるかどうかは確かめていないが、以前はどちらもYouTubeでもみることができた。個人的にはYouTubeからダウンロードしてあるので、今で…

「あらたにす」が新たにするもの

新聞読み比べサイトができた 「新s あらたにす(→ http://allatanys.jp/)」である。これは実に興味深い試みだと思う。新聞での告知によれば 新サイトの特色は三つの新聞の「よみくらべ」です。一面、社会面の主要記事や社説などが三紙分いっぺんに読めるの…

バレる時代

ヤマト運輸では「ミカン事件」伝説が語り継がれているという すなわち 一九七〇年代後半、ヤマト運輸社長だった故小倉昌男氏は「宅急便」の段ボール箱からミカン一個を失敬した社員を解雇した。 (中略) 同氏は日本初の宅配便事業を「利用者である主婦の視…

どこまでブログは増えるか

総数1300万件 昨年11月時点での日本のブログ数らしい(日本経済新聞2008年1月27日付1面)。単純計算でいくと、だいたい10人に1人の割合でブログを書いていることになる。しかも、少なくとも去年の11月時点では前年同月比約5割増、増え続けていることになる。…

気持ちを伝える音

ありがとうございます やわらかなことばがとても耳に心地よく響いた。真っ白な髪を自然な感じで後ろに流しているその男性は六十代半ばぐらいだろうか。白のシャツの襟元に緑色ベースでペイズリー柄のアスコットタイをあわせ、グレーのツイードのジャケットを…

サイバーエージェントの会社案内

一冊あたり1000円 サイバーエージェントが09年度の入社希望学生に配布する会社案内の単価である。7000部を作ってこの単価ということは、総額で700万円ぐらいをかけていることになる。今どきすごい、と思うがサイバーエージェントぐらいの企業ともなればそれ…

日本の学力はなぜ後退したのか

数学6位→10位、読解力14位→15位、科学的応用力2位→6位 経済協力開発機構が2006年に実施した学習到達度調査の結果だ(対象57カ国・地域の15歳、約40万人・日本経済新聞2007年12月5日朝刊1面)。目を覆うばかりに、とまでひどくはないが数学的応用力、読解力と…

構造的劣化問題

5年間で110万件増加 全国での救急車の出動要請数である。 救急車を要請しておいて駆けつけると本人はコンビニに行って留守だった、パーティの準備をしている母親が「この子を病院まで連れて行って」と救急隊員に保険証を差し出した、「30分後に救急車…

目安は200字の問題点

ひと息は200字が常識になってるの 香山リカ氏『なぜ日本人は劣化したか』の中にこんな文章がある。一応、文章を書いて暮らしを立てている身としては、ちょっと深刻な内容が続く。 昔はライターさんにひとつのテーマについてだいたい八〇〇字を目安に原稿を依…

インプット&アウトプット

mixiでは金曜日が「ODF」と呼ばれる特別な日となっているらしい ODFとはOne Day Freeの略である。技術者が自分の研究のために丸一日を自由に使える日を示す。別名「お願いしてもダメよフライデー」とも呼ばれているという。それぐらいmixiのようなIT系の企業…

なぜ海外旅行をしないのか

10年間で4割減 20代の出国者数である。2006年は過去最高だった10年前に比べて6割強に落ち込んだという(日経MJ新聞2007年10月19日付け)。記事によれば、20代の関心は海外旅行から「国内旅行」「温泉」「貯金」などの内向き志向へのシフトが見られるという。…

55点ルールの使い方

トヨタでは臨界値を55点に設定している 何のことかといえば、ソフト開発である。トヨタがソフト開発とは違和感があるかもしれない。しかし今のクルマはコンピューターの塊みたいなものだ。たとえばレクサスには一台あたり百個の小型コンピューターが積まれ…

なぜ簡単に盗むのか

「ビールを飲みたかったから」 それだけの理由で19歳の少年が15歳の仲間と一緒にコンビニで万引きし、見とがめて追いかけてきた店員さんを刺殺した。たぶん少年に殺意はなかったのだと思う(というか思いたい)。ただ、追いかけられてパニックになり、い…

KYを読めるか

「IYH、亀田一家の言い訳聞いて腹筋がぶっ壊れた」 「って? 今北産業」 「常考、わかんね?」 「ググれや」 というような言葉を「電脳スラング」というらしい(日経MJ新聞2007年10月12日)。このような言葉遣いにはとんと疎いので、使い方は間違っ…

名刺の意味を考える

名刺についての考え方を一変させられるような記事を読んだ。 → http://web-marketing.zako.org/favolite-movie/design-business-card.html たとえばこんな名刺がある → http://flickr.com/photos/dailypoetics/495174445/ もとはこれである → http://flickr.…

セカンドオピニオンは必要か

セカンドオピニオンを求めた方が良いといわれる がんなどの大病にかかったときには、一人の医者だけでなく複数の専門家の意見を聞いた方が良いという考え方である。確かに自分が診てもらっているお医者さんが、自分がかかっている病について世界最高の権威、…

社内報は紙かウェブか

社内報といえば大企業が作るもの そんなイメージがあるかもしれない。そもそも、なぜ社内報のようなメディアをわざわざ作るかといえば、社内のコミュニケーションを活性化するためというのが最大の理由だろう。逆にいえば社内報あるいはそれに類する仕掛けが…

予測変換の罠

またケータイの悪口になるかもしれないけれど たとえば。 ありがとう = 受けない 影響 多い 自分のケータイで「あ」「い」「う」「え」「お」を順番に入力したときに、予測変換でもっとも上位に表示される言葉である。ちなみに「あ」で「ありがとう」に続く…

漢字を手書きする意味

ケータイ約80%、辞書約35% 二十代の人たちが漢字を調べるツールである(日本経済新聞2007年9月8日)。ケータイが辞書代わりになっているとは思わなかった。文化庁が行なった「国語に関する世論調査」の結果である。結果はともかく、一つ疑問があ…

「オジサンは」話法の問題

FPNに投稿した記事に非難が殺到した FPN経由ではてぶに付けられたコメントには、自分の筆力・思考力が足りなかったから自業自得とはいえ、かなりへこんだ。書いた記事にはてぶが付いていくのは、普通ならうれしいものだけれど、今回はまったく逆である。次は…

未来の検索エンジン

一年間で約500京バイト、新聞換算で数十億年分すでに2002年(もう5年も昔のことだ)の時点で、こんなにも多くの情報が全世界では創りだされたらしい(日経産業新聞2007年8月21日)。もちろん、それ以降の5年間に世界で創りだされた情報量は…

家族と過ごす時間

男性なら30代32%、40代35% 家族との時間をとれていないと感じる人の割合である(国民生活白書、日経産業新聞2007年7月3日より)。なぜこの年代が家族と過ごす時間をとれないかといえば、働き盛りの30代、40代は長時間働く人の割合が高い…

「かわいい」シンドローム

女子高生にとっては今や自分の「持ち物すべて」がファッションになっている。 日経産業新聞2007年8月17日付のコラム「市場トレンド/私はこう読む」は、こんな書き出しで始まっている。その中にかなり興味深い一文があった。 女子中高生は「文字(の…