寺子屋教育的

電車の中のマナーの世代間連関

老人、中年そして高校生とあまりにもマナーの悪い3人と一緒になった。 最初にびっくりさせてくれたのは、中年だ。何に驚いたのか。電車のホームでペットボトルのお茶を口に含み、うがいをして線路にベッとはき出す姿にである。もうすぐこの世に生まれて50年…

世帯年収と成績格差

正答率にして20ポイントの差 例えば算数の平均正答率について。親の年収が 「1200万円以上1500万円未満」は65.9%で、「200万円未満」の42.6%と23.3ポイントの開きがあった。 国語も同様の傾向で、平均正答率が69.4%の国語Aでは「200万円未満」が56.5%、…

網様体を鍛えろ

一日3時間で10年間 単純計算すると10,950時間、ざっと1万時間である。昨夜のNHKテレビ『追跡!AtoZ』で「天才羽生の源とは?」といった特集をやっていた。川島隆太先生に話を聞いて以来、やたらと脳に興味があるのだ。おまけについ最近、ロボット博士石黒阪…

最初で最後の授業参観

昨日、授業参観があった 中学校で授業参観。ちょっと妙な感じもある。少なくとも自分の中学校時代、親が参観に来た記憶はない。そもそも参観日などなかったはずだし、仮にあったとしてもわざわざ奈良まで来てくれたりはしなかっただろう。 が、最近は保護者…

未来を考えない人たち

少女を好きになったので、交際相手を殺すしかないと思ったつい最近、大阪南部でひどい事件が起こった。まだ確定していないが、ある高校の3年生が違う高校に通う一年生を河原に呼び出し、撲殺したという。その容疑者とされる高校生が取り調べでコメントした…

先生という響きのこそばゆさ

そこには15人ぐらいの大学院生がいた その人たちから「先生」などと呼ばれる。実に妙である。何かおかしい。というか非現実感さえある。もしかして集団インチキに引っ掛かってるんじゃないか(さすがに、それはないんだけれど)とか思ってしまう。そりゃ確…

息子に抜かれる日

2キロで1分 一緒に走って差をつけられてしまった。息子とのジョギングである。これがわずか3ヶ月前、彼の昇段審査に備えてスタミナ作りのために、早朝ジョギングを一緒にしていたときには、こちらについてくるだけで精一杯だったのに。というか、まともに…

高校からの英語

英語、IT、ファイナンス これからの日本人にぜひとも身につけてもらいたい『新・三種の神器』だと大前研一氏は強調している。その通りだと思う。そして残念ながら、今の日本人でこの三つをハイレベルで身につけている人はあまりいない。自分だってそうである…

文章はまろやかに

最低100回 野口悠紀雄先生は、推敲を重ねるという。繰り返すほどにわかりやすく読みやすい文章になるというのだ。その通りだと思う。たとえば、このブログはほとんど読み返していない。書いた後で一回見直し、よほどおかしいところがあれば少し手を入れる…

合格までの道

受験番号112 昨日、合格発表があった。定員195人に対して、受験者総数が600人足らず。実際には合格後他校に流れる人数を織り込んで280人ぐらいが合格となるので、実質的な競争率は2倍。とはいえ、親としては、ものすごくハラハラものである。 …

2兆円で解消する(かもしれない)格差

定額給付金は2兆円 昨日、国会で補正予算案が通った。が、ちょっと待てである。ここは誰もが「おかしい」「そんなの役に立たない」と疑問符を付ける予算の使い方をするのではなく、それこそ「麻生太郎、立派なり」と後世に名を残す予算を作ってはどうか。 …

受験勉強は役に立つのか

3000問vs300問 息子が中学受験のための勉強をがんばっている。お父さんとしては、何とか応援してやりたい。できることは何かと考えた末、彼のいちばん苦手な算数に付き合うことにした。 最初は机を隣に並べて、同じ問題集をせぇ〜ので一緒にやる。「さっすが…

抽象思考vs具象思考

仕入れ総額132,000円の品物を、売値で全体の3分の1売り、売値の1割5分引きで全体の5分の2売りました。残りはすべて2割5分引きで売ったところ、全部を売値で売ったときより利益は30,400円少なくなりました。実際の利益はいくらですか(『中学への算数…

中学入試の算数問題

その昔『大学への数学』という月刊誌があった もしかしたら、このブログを読まれている方の中に「ああ、あれね。やったやった。なんちゅうか、めっちゃ難しい問題やのに、オォ〜と感激するほどスマートな解き方を教えてくれるやつ」と思い出される人がいるか…

ものすごく好感度の灘中生、灘高生

合格最低ライン偏差値64以上 息子が通っている塾では、灘中学校に合格するためにこれぐらいの偏差値を求められる。この塾ではざっと上位10%ぐらいに入っていないと、灘への合格は覚束ないというわけだ。かなりなハイレベルである。残念ながら現時点での息子…

先生と生徒のバランス

先日、小学校時代の恩師の家にお参りに行ってきた 恩師は二ヶ月ほど前に亡くなられた。そこで小学校時代の同窓生が集まってご焼香にうかがったという次第。35年前の卒業生が7人揃った。先生の位牌の前で昔話をすることしばし、思い出していたのは小学校時…

子どもにネットをどう使わせるか

ほぼ毎日使う:約75% マイクロソフトが小中学生を対象としたネット利用の実態調査をした結果である(日経産業新聞2007年10月17日付け)。これが親の意識とは実に大きな差がある。半数以上の親は、子どもがネットを使っていていもせいぜい2〜3日…

ちょっと変わった小学生

お盆なので、ちょっとお気楽親バカ話 今年の連休から、息子にビリヤードを教えている。たまたま泊まったホテルに玉撞き台があり、ちょっとやってみるかと誘うと乗ってきた。もちろん最初はお話しにならないレベルである。が、親が(私のことですね)何ごとも…

進学塾で学ぶ先生

「全員が教科書を開くまで次の指示をしない」 進学塾「早稲田アカデミー」が、学校の現役の先生を指導しているときの一コマらしい(日本経済新聞7月26日・朝刊)。学校の先生が、塾の講師に指導方法を学ぶ時代になっているわけだ。 指導力を上げるために…

土曜授業復活賛成

賛成8割 土曜授業の復活についてのアンケート調査の結果である(日本経済新聞6月4日・朝刊)。さらに土曜授業を復活させるなら、どの程度の日数がいいかという質問に対しては、約半数が毎週と答えている。 昭和35年生まれの感覚では、学校は土曜日もあ…

子どもが急に伸びるとき

春休みに算数問題集120ページ完遂 学校の先生でもないのに偉そうなことを言うのはあれだが、子どもって爆発的に伸びる時がある。どの子にもそういう時期があると強く思う。私が知っている限りではということになるので、寺子屋でお勉強を見ている子と空手…

「五」や「一」を書けない子ども

一つの「一」を書けない子約30% 五つの「五」を書けない子約17% 漢字を書けない子どもが増えているという(日本経済新聞5月8日)。これは小学一年生の例で、四年生では「関心」の「関」の正答率が20%、五年生の調査になると「支持」の「支」を書…

じい・ばあの役目

親との同居、親元近くを希望:6割強 団塊ジュニア世代を対象とした「理想の住まい」親子間の距離調査の結果である(日経産業新聞5月1日)。こうした回答が出てくる背景には、女性の意識変化があるようだ。 内閣府の調べでは2003年を境に、子供ができ…

出世したくないのはなぜ?

出世したい人8% 財団法人「日本青少年研究所」が日米韓中の高校生を対象に、意欲調査を行った(→ http://www1.odn.ne.jp/youth-study/reserch/2007/gaiyo2.pdf)。その結果、「偉くなりたいか」という問いに対して「強くそう思う」と答えた高校生の割合が…

ゆとり教育の犯罪

筆記体を読めない。五分の二の半分は五分の四 高校生のことではありませんよ。『ゆとり教育』第一世代がいよいよ入学してきた都内有名私立大学での話(週刊文春4月26日号、150ページ)。円周率をおよそ3と教えたり、中学校の必修英単語の数を百も減ら…

超低温で起こること

絶対温度73K(マイナス200℃) 寺子屋の子どもたちを連れて、高校時代の友人が教授を務めている大学の物理学研究室へ行ってきた。超低温の世界を子どもたちに体験させてあげるから連れておいでとお誘いを受けてのこと。 超低温状況で何が起こるのか。とりあえ…

絵を描くことから始める

フィンランドメソッドを寺子屋で集中的にやっている。 算数の教科書が二月半ばで終わり、そのあとずっと『フィンランド国語教書』を読んできた。その中で、かなり画期的におもしろいやり方にぶち当たった。こんなやり方があるのなら、もっと最初に書いておい…

ユダヤの知恵

人口一万人あたり135人 人口あたり科学者・技術者の比率である。世界一がイスラエルで135人、日本は80人で世界第三位、アメリカが83人で第二位となっている。携帯電話の普及率はやはりイスラエルが世界一で114%、GDPに占める研究開発費もイスラエルが世界一…

先生の犯罪

あまりにひどい。 違反行為と知っていたが、絶対発覚することはないと確信していた。選手から13日になって「(金銭授受を)まったく知らないと言っていたが、実は知っていた。正直に話す」と言われ、自分も話すことを決めた(毎日新聞3月15日)。 西武球団の…

フリーターに夢はあるか

18〜29歳男女の半数 フリーター経験者の数である。しかもフリーターでいる期間は長期化の傾向にあり、正社員になろうとしたことがある人が四割、正社員ではなく仕事以外にやりたいことをめざす「夢追求型」が四人に一人だという(日本経済新聞2月20日)。 夢…